Creator's Blog,record of the designer's thinking

研究者の頭とクリエイターの感性で、書き、描き、撮り、制作しています

2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

セカンドライフ sonicmart制作記10.

このプログも10回書き続けたので、休養をとりました。他の原稿で忙殺されたのが原因だが・・・。 新しい敷地や家具などが置かれていないマンションをみたとき、誰しもが狭いと感じた体験を持つだろう。セカンドライフ(SL)のシムも同様で、オブジェクトがない…

セカンドライフ sonicmart制作記9.

ナイトスケープについて書いておこう。セカンドライフ(SL)のシムは、日に3回程度、夜になると思われる。従ってナイトスケープ(夜の風景)の環境演出は、重要な制作要素になる。といって蛍光色を多用した派手な演出では、リゾートでなく歓楽街に成りかねない。…

セカンドライフ sonicmart制作記8.

今回は、主役と脇役の話を続けよう。環境形成において、何時も同じ要素が主役であるとは限らないことはしばしば力説していることである。今回取り上げた、広場やボードウォークに置かれる、東屋、パラソルテーブル、椅子といった街具(屋外に設置される家具を…

セカンドライフ sonicmart制作記7.

多くのシムをフィールドサーベイしていると、制作者の環境に対する認識の程がよくわかる。例えば河川と敷地といった、環境が変化してゆく境界部分の扱い方に、その差がよく現れている。ファーストライフ(FL)では、こうした性質が異なる環境をつなぐ境界を、…

セカンドライフ sonicmart制作記6.

ファーストライフ(以後FLと言う)に於いて、実際のリゾートを始めとする地域・都市や建築要素等の計画とデザインをしてゆくことが、私達本来の仕事である。そうした私達の実現化ツールの1つとして3DCGやプログラミングを多用している。従ってセカンドライフ(…

セカンドライフ sonicmart制作記5.

J.ホイジンガの「ホモ・ルーデンス(遊技的人間)」[注1]の考え方に立てば、人生究極目標の1つはリゾート暮らしかもしれない。リゾートとは、re=たびたび、sort=人が滞在して居る、という意味であり、人々がたびたび訪れ長期滞在できる保養地、というのがフ…

セカンドライフ sonicmart制作記4.

プロダクトテザインが、風景の中の主役として使われることがよくある。例えばヨーロッパの古い街並みと、新しいカーデザイン(フェラーリとか・・・)といった対比的関係性は、コマーシャル分野で用いられる手法の1つである。優れたプロダクトデザインは、彫刻…

セカンドライフ sonicmart制作記3.

ファーストライフにおいて、我々が見ているシーン毎の風景は、自然の要素や、街や建築や家具といった人工要素とによって構成されている。これらの要素を芝居に例えれば登場人物と読み替えることができる。芝居の登場人物には、先ず主役と脇役という役回りが…

セカンドライフ sonicmart制作記2.

シムを造るのに際して、我々に依頼されたのは、オブジェクト制作だけである。だが実はもっと重要な制作がある。それがアバターを始め、全てのモノを動かすためのスクリプトである。これがなければ、草本1つ動かすことができない。 通例3DCGソフトで、モノを…

セカンドライフ sonicmart制作記1.

今年5月から我々は、このHPでも紹介しているsonicmart[注1]というシムの制作をおこなってきた。そこでの経験を少し述べよう。 当初、日頃から我々は3DCGを扱っているので、制作自体は難しいものではないと予想していた。だが最初にSLの3DCGソフトを立ち上…

セカンドライフ制作記序

最近の話題、ソーシャルネットワーク(SNS)からはじめよう。7月21日我々の研究室では、このHPでも紹介しているSNSの1つセカンドライフ(以後SLと略す)上でオブジェクト・セミナーを行った。と書けば聞こえはいいが、我々チームはSL上に土地も建物も所有できな…