Creator's Blog,record of the designer's thinking

研究者の頭とクリエイターの感性で、書き、描き、撮り、制作しています

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ドローイング382. 小説:小樽の翆311. 想像力のレンズ

断崖に激しく波が打ちつけ、ドドンという鈍い響きが聞こえる冬の日本海だ。 海に通い詰めてようやく、怖いぐらいの波に遭遇した。 そう、自然は怖いのだ。いつも人間を喜ばすとは限らない。だから恐怖心を容赦なくあおってくれる。そんなランドスケープが面…

ドローイング381. 小説:小樽の翆310. 翼君の進路

最近、アチキの日課は、午前中リモートワーク、午後はランドスケープのスケッチ。その後でナンタルかコロンビア珈琲に立ち寄って、時間があれば公園でスケッチと、珍しく同じ生活パターンが続いている。そうやって家に帰ると、翆ーお腹が空いたー、となり、…

ドローイング380. 小説:小樽の翆309. デルフトブルーの海

日替わり交代のように今日は海へ午後の散歩。 日本海は、デルフトブルーの波が、鈍い音をたてながら大きな生き物のように暴れている。見事だ!。しぶきが周囲に飛び散ってゆく様は見応えがある。海岸には、そんな物好きはいないのでアチキだけ。これが自然の…

ドローイング379. 小説:小樽の翆308. 同病相憐れむ仲

今日も、ミストですかぁーー。 それにしても、冬だというのになんでイソイソと山だ海だとスケッチに毎日繰り出しているか。アチキにもよくわからないが、あえて言えば、しょうもない世界が雪とミストで一変してしまうランドスケープの面白さかな。もちろん…

ドローイング378. 小説:小樽の翆307. 波は力だ!

さて昨日は山だったし、二日酔いもあるから今日は近場の海岸へゆこうか。 寄せては返す波に、人生を重ねる輩が多い。 スマホでくくってみると早速見つかるのが・・・ 「・・・ある日の夕暮れに、 私は穏やかな波の姿に ゆれる私の心を重ねて ただ静かに思い…

ドローイング377. 小説:小樽の翆306. あら!、今日は仕事をしてない!!

翆を送り出して、朝、早く起きちまったから時間をもてあます。ならば車を借りて遠出しよう。六文分の気分喪失を取り戻そうというわけだ。 さて湖だな。雪道をトロトロと走りながら、まあ2時間半で湖にたどり着く。山は既に晴天から雲が出始め、いつもの冬に…

ドローイング376. 小説:小樽の翆305. 6文分の気分喪失

年末からお正月にかけて、翆は夜勤続きだった。だから最近は、日勤が多くなってきた。つまり規則正しい生活が一時的に続いている。 というのも、夕方18時頃、翆が食材を抱えて帰ってきて即お風呂。それから19時の夕飯。そして翆がすり寄ってくるので、二階…

ドローイング375. 小説:小樽の翆304. 小春のモデル

さて今日は、翆のパパのアトリエでクロッキー教室がある。 モデルはツカモッチャン家の小春。まだ小学校6年生なんだけど勤まるかなぁー。 オオッ、人が多いぞ。窓を全部開けてモデルさん用にストーブを目一杯焚いている。翆のパパが、OKのサイン。 でっ教室…

ドローイング374. 小説:小樽の翆303. 雪原の青姦

翆「青姦しょ!」 今日は、小樽近郊の雪原にきた。雪原が心ゆくまで広がっている。 翆を抱えて倒れ込み、雪が柔らかく身体を受け止めてくれる。 「アチキのコートを下敷きにして、翆のコートを上に掛けて・・・」 翆「片足だけ脱ぐね。スキーパンツだから薄…

ドローイング373. 小説:小樽の翆302. 雪国の街の必需品

さて雪の降る日は、午前中は家で仕事、午後はたまったスケッチの着彩でもしていようか。 そうしているうちに、陽も陰り出すので散歩の時間だ。 散歩から帰ると、翆が帰り道の途中にある生協によって食材を抱えて帰ってくる。 寒いからお鍋だな。 なにしろ調…

ドローイング372. 小説:小樽の翆301. 幼稚な大人達

夕方雪の公園でスケッチ。もう学校が始まっているから、雪にもめげずに小春がやってくる。 小春「オジサン、雪の時でもスケッチするんだ」 「雪の時の方が綺麗だったりすることもあるしさ」 小春「でも、おじさんのスケッチでは大きな池があるけど、目の前…

ドローイング371. 小説:小樽の翆300. 古平のスケッチ

そういえば、昨年積丹半島へ雪が解ける頃でかけた。昔ニシン漁で栄えた古平の海岸から遠くに直立不動の岩が見える。セタカムイ岩、その先のローソク岩はオベリスクのように天空を突き刺している。自然の風化作用で、こんな形になるほど脆い岩なのか。はて石…

ドローイング370. 小説:小樽の翆299. 冬の朝焼け

昨日は夕飯を食べた後、翆と濃密に燃えていたから、そのまま脱力して寝てしまうという健康的なライフスタイルだった。おかげて朝5時に眼が覚める。もちろんあたりはまだタップリと暗い。翆が出勤する迄には十分時間がある。 翆「散歩して、どこかで朝ご飯食…

ドローイング369. 小説:小樽の翆298. そこから全てが始まる

晃子さんは、病院の夜勤前に、閉店間際の文さんの店で夕飯をしてゆくのが日課だ。 晃子「もう無理聞いてもらってありがとう、いつもの定食ね!」 文「もう自粛しなきゃならないから今日は晃子さんだけですぅー。さて定食、あいよ!」 晃子「ありがとう。私も…

ドローイング368. 小説:小樽の翆297. 久しぶりの二人の休日

小樽の朝 ・・・ 翆「ハア、ハア、ハア、昇ってゆく、もう、いっていいよぉー・・・」 翆の身体にありったけの精子をぶち込むと、翆の骨盤が吸い込むようにビクビクと動いてゆく。 そのまま翆の身体の上にかぶさって、脱力した空白の時間が過ぎてゆく。 ウ…

ドローイング367. 小説:小樽の翆296. そんな事はお好きに!

たまには、冬の海へスケッチにゆこう。 積丹半島を走らせている途中で目についた風景を、簡単なメモスケッチを描いて早々に車に飛び込んで珈琲で暖まる。まあ30分も外にいれば凍り付きそうだ。帰ってから着彩しよう。 もともと写実的に描こうという律儀な根…

ドローイング366. 小説:小樽の翆295. 美希姉ちゃんがモデル

今日のクロッキー教室は、美希姉ちゃんの登板だ。 最近、高校生のモデルさんだというのでパパのアトリエは、もう人の頭の間から描くぐらい参加者が多いのだ。 だから過密を避けるために窓を開け放し、そうするとモデルさんが寒くなるので、ストーブをモデル…

ドローイング365. 小説:小樽の翆294. 禁欲の色

今日も、午後からスケッチに出かける。 いつものスポットは、霧で何も見えない。 霧を描きにきたといってもよいが禁欲的なこの風景は、アチキの趣味ではない。 ある人から「本当は教えたくないのですが・・」と持ったいぶってウルトラマリンバイオレットの…

ドローイング364. 小説:小樽の翆293. ナチュラルグレイ

さて、また雪の中のスケッチにでかけた。 最近、これにはまると、しばらく没頭するというのが、アチキの悪い癖だ。 うーーん、いつものポイントは完璧なモノトーンの世界だ。正面の樹木は白樺か・・・。ついにここまで色をそぎ落としてくれたか。やはりアチ…

ドローイング363. 小説:小樽の翆292. 仕事帰り

仕事で内地の大学から戻ってきた帰りだ。小樽は内地より気温が1ヶ月以上早いのだが、それ以上に温度差が大きい。それに伴って内地では不用なブーツを持参しての往復だ。空港でスニーカーからブーツに履き替えて、帰ってきたという気分になる。小樽では、ブ…

ドローイング362. 小説:小樽の翆291. 幕間16.実像と虚像の間を揺れ動く

昨年1月10日に始めた「小説:小樽の翆1.冬の旅の妄想」から初めて、このシリーズは1年続いてしまった。 このシリーズ最初の頃は、手元にある雪の画像を集めてブログを書いていた。早々に手持ち冬画像は底をつき、当時局地的なコロナ感染で北海道も終息の兆し…

ドローイング361. 小説:小樽の翆290. モデルの斡旋業者!?

うわっ!、川霧が発生して地味。サギがいる。 小樽もついに色の無い真冬の世界になっちまった。こうなると郊外のスケッチも、食傷気味だけど、感染が増えている街中よりましだろう。 この色の無い世界を幽玄の美と比喩した輩には申し訳ないが、そんな墨絵み…

ドローイング360. 小説:小樽の翆291. 半日のドライブ

小樽市内に湖はないが、洞爺湖へ向かう小樽-定山渓線の道路沿いには、いくつかの人造湖が点在している。一番近いのは、路線バスでもゆける朝里ダムがあるオタルナイ湖だ。道は、さらに札幌内湖、定山湖に通じている。 また国道393で倶知安を経由し、国道276…

ドローイング359. 小説:小樽の翆290. 明菜さんがモデルだ

翆のパパのクロッキー教室。明菜さんが裸婦のモデルだ。 小樽では若いモデルさんだという下馬評で、今日は描きに来るギャラリーも多い。7頭身だもん。そりゃスタイルがいいよ。でも、高校生は皮下脂肪が皆無だけど、幼いところと大人のところが入り交じって…

ドローイング358. 小説:小樽の翆289. ウルトラマリンバイオレット

花園の 画材屋も店が開いた。 切れていた絵具を調達に・・・。 絵具を選んでいると、後ろから声をかけてくる輩がいる。 明菜「オジサン!、おめでとう」 「ああ、明菜さんかぁー、お正月はどうしてたの」 明菜「すっごい厚着して、外で絵を描いていた!」 「…

ドローイング357. 小説:小樽の翆288. 少し不揃いのリンゴ

小樽は山間の都市といってもよいから、海から吹雪くと、吹きだまりにドンと雪が溜まってゆく。冬の最盛期だ。 それだけ、室内で過ごすという内向きの生活になる。アチキも、暢気に郊外の雪原にゆくという気分ではない。おそらく、そこは吹雪いているから何…

ドローイング356. 小説:小樽の翆287. 吹雪の小樽

今日は翆も、しばらく続いた夜勤から解放されて休日だ。一緒に雪の小樽の街の旧市街地へ出てみた。といっても、いつも歩く花園から少し海側に足を伸ばしただけだが。 翆「うわーーっ、吹雪いているぅー」 海からの横殴りの風が二人の身体にぶつかる。 「オ…

ドローイング355. 小説:小樽の翆286. アチキ流

新年は、ゆるやかな仕事始まりかと思ったら、今日は月曜日だから小樽市内の商店街は一斉に店が開いている。 それに翆の話では、まだ入院している茉莉さんも母子ともに順調だと聞いている。むしろ元気すぎて暇をもてあましているようだ。つまりアチキの回り…

ドローイング354. 小説:小樽の翆285. 朝風呂!

年末からおせち料理のつまみ食いをしていたので、お雑煮にも飽きてきた頃だ。 元旦3日目、描きためたスケッチの着彩をしている。 北海道の山は緩やかな曲線だが、絵具の筆の運びに任せていたら鋭角な山になった。元々写生をするという意識はないから現実離…

ドローイング353. 小説:小樽の翆284. アチキ達の元旦

さてアチキ達のお正月元旦は、どうしたかって。 先ず元旦の朝に、マサヒロ君の嫁の茉莉さんが第二子の女の子を出産したんだった。 大晦日から病院に集まり、集まっただけで、アチキや翆のパパはお婆ちゃんの翆が勤務中なので代理でいるだけだから、マサヒロ…